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相続の基礎知識

相続に関する基礎知識をわかりやすく解説。

相続Q&A

Q.内縁の夫婦で築いた財産も相続権がないのでしょうか。

A. 内縁の妻には相続権はありませんが、あなたが、内縁の夫と築いた共有財産については、権利が認められます。

たとえば、あなたと夫の共有名義であれば、あたたには持分権が認められます。内縁の夫名義であったとしても、夫婦で家業を営んでいた場合など、実質的に夫婦で購入したものと認められる場合には、共有財産と判断されます。

1番よいのは、内縁の夫が生存している間に贈与を受けるか、遺言書を作成してもらい、遺贈を受けることです。 贈与契約書や遺言書はできれば、公正証書にしておく方が万全でしょう。

相続にかかる税金

漠然と、「相続が発生すると、必ず相続税がかかる」と思っている方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?

実は、そのようなことはなく、実際に相続税が課税される方と言うのはごくわずかです。
(全体の約5%程度と言われています。)

では実際にどれくらいの財産を相続した場合に、相続税は発生するのでしょうか?

相続税には「基礎控除」と言うものが定められており、相続額がこの基礎控除額よりも少ない場合は全く相続税がかからないことになります。

基礎控除額は、

5,000万円 + (法定相続人の人数 × 1,000万円)

つまり、法定相続人が4名いる場合、基礎控除額は

5,000万円 + (4名 × 1,000万円) = 9,000万円

となり、相続財産が9,000万円よりも少ない場合、相続税は「0」と言うことになります。

基礎控除の説明画像

その他の控除の種類

配偶者控除

  1. 配偶者の相続する割合が、法定相続分以下の場合、相続税は「0」になります。
    ※法定相続分以下である以上、例え、何億円相続したとしても相続税はかからないことになります。
  2. 配偶者の相続する財産額が1億6000万円以下の場合、相続税は「0」になります。

未成年者控除

  1. 未成年者の年齢が満20歳になるまでの年数 × 6万円 の控除を受ける事ができます。※1年未満は1年として算入します。

障害者控除

  1. 未成年者の年齢が満20歳になるまでの年数 × 6万円 の控除を受ける事ができます。※1年未満は1年として算入します。
  2. 特別障害者(障害者手帳で3~6級の障害者)・・・70歳になるまでの年齢 × 12万円

贈与税控除

故人の他界前3年以内に受けた贈与があり、その際に贈与税を支払っている場合には、その支払った贈与税額が控除できます。

外国税額控除

海外に相続財産が存在し、外国にて相続税を支払った分があれば、その金額分は控除を受ける事ができます。

その他「数次相続控除」や「小規模宅地の評価減の特例」などの制度があり、これらを利用することで相続税額はグッと低く抑えられたり、或いは「0」になることもあるでしょう。

これら基礎控除以外の控除等を受ける場合には、遺産分割協議の完了と、相続税の申告及び納税を済ませなければなりません。(基礎控除のみの場合は特段届出などの手続は不要です。)

相続税に関するご相談はお早目に!

手続きに関しては期限もございますので、相続が発生したら出来るだけ早く税理士などの専門家に相談するようにしましょう。

行政書士法人ウィズネスでは、税理士の無料ご紹介サービスも行っております。相続における税務相談をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。(ご紹介料、ご面談料はかかりません。)

遺留分減殺請求とは?

前ページで触れましたように、遺言書による指定相続は、法定相続に優先されることがおわかりいただけたと思いますが、指定相続にすればすべて認められるわけではありません。

それは、遺留分があるからです。 これは被相続人の兄弟姉妹以外の相続人に、民法によって最低限保証された相続の権利です。

相続人の遺留分を侵害した遺言書を作った場合、相続人から何も不満が出なければ問題ありませんが、相続人が家庭裁判所に遺留分減殺請求をした場合、それが認められると、侵害した部分の財産は、請求した人に分割しなおされる可能性があります。ですから、遺言書を作るときに、相続人の遺留分を侵さないように考えることが大切です。

遺留分の割合

相続人が被相続人の父母や祖父母など直系尊属だけの場合

→ 相続財産の1/3(これを更に直系尊属の人数で割る)

相続人が配偶者だけの場合

→ 相続財産の1/2

相続人が子供だけの場合

→ 相続財産の1/2(これを更に子供の人数で割る)

※被相続人の兄弟姉妹には、遺留分はありません。

例えば、被相続人が配偶者と3人の子どもを残して亡くなった場合、

配偶者 → 全財産の1/2 × 1/2 = 1/4
子どもそれぞれ → 全財産の1/2 × 1/2 × 1/3 = 1/12

の遺留分をもっていることになります。相続財産の配分を考えるときは、このように遺留分を考えることも重要です。

被相続人が配偶者と3人の子どもを残して亡くなったとき場合

指定相続とは?

民法では、法定相続で法定相続人の相続分の割が決まっています。 しかし割合が決まっているだけで、誰に何をという具体的なことは、被相続人が決めることになります。ですから、遺言書で遺産分割の方法が明確に定められていれば、法定相続より被相続人の意思が尊重されます。「長い間自分の世話をしてくれた次女にたくさんの財産を相続させたい。」という希望も遺言さえ書いておけば実現する可能性があります。

このように遺言書によって相続の内容を具体的に決定することを指定相続といいます。

次女に財産の4分の1を相続させる。

上記のような遺言書があったとします。
これは、割合だけを書いたものなので、通常の遺言書とは違いますが、一部指定相続で残りを法定相続のときの計算がどのようになるかということの説明上のための1つの例です。

次女に財産の4分の1を相続させる場合

この場合、
次女の相続分=1/4(指定相続分)
配偶者の相続分=3/4×1/2=3/8
長女、長男それぞれの相続分=3/4×1/2×1/2=3/16
次女の指定相続分を優先的に確保して、残りについては法定相続分で分割することになります。

遺産分割協議とは?

相続人が複数いる場合、相続財産を相続人の間で分割する必要が出てきます。これを遺産分割といいます。この遺産分割こそが相続手続きの肝と言えるかもしれません。(多くのケースでは、ここで揉めます。)

指定分割と協議分割とは?

主な遺産分割の方法には、指定分割協議分割があります。
遺産分割においては、遺言による指定が最優先されます。

「誰に何を相続させる」とはっきり書いてあるのが、指定分割です。

遺言書がなければ、相続人の協議によって分割の方法を決定します。これが協議分割です。

遺産分割協議は、必ず相続人全員で行う必要があります。欠席者がいる状態で遺産分割協議をすると、欠席した相続人に不利な分割にされる可能性があるからです。どうしても遺産分割協議に参加できない場合は、代理人が必要です。

遺産分割協議の結果、相続人全員から合意を得られれば、協議成立です。ここで成立した分割方法が指定相続と異なる内容でも有効になります。ですから遺言書の内容と違っても協議分割の方が優先されます。

遺産分割の3種類の方法

  • 現物分割 ・・・ 誰がどの財産をもらうかをそのまま現物で分割する方法。
  • 換価分割 ・・・ 土地や家屋など、分割できないものや分割すると著しく価値の下がるものを売却などで現金に換えて、現金で分割する方法。
  • 代償分割 ・・・ 相続人のうち、ひとりだけ家業を継ぐようなとき、跡継ぎにすべて相続させて、その代わり他の相続人に金銭などを支払う方法。現物分割も換価分割もできない場合に使われます。

もし、遺産分割協議で相続人全員の同意が得られなかったら、家庭裁判所で調停の申し立てを行うことになります。無事に調停が終わると、調停分割になります。

残念ながら調停が不成立に終わってしまった場合は、審判になります。この分割方法を審判分割といいます。審判分割に不服がある場合には、2週間以内に即時抗告を行い、高等裁判所で解決することになります。

家庭裁判所には遺産分割以外にも多くの申し立てができますが、調停や審判になると、多くのエネルギーが必要です。ですからその前に、遺言書などで事前に手立てを講じ、トラブルを避けることを考えた方が良いでしょう。

遺産分割のフロー

遺産分割の手段

相続手続きに必要な書類

相続手続を始めると、その膨大な書類の準備に嫌気が差してしまう方も多いことでしょう。

相続による不動産(土地・家屋など)や動産(車など)の所有権移転登記手続き、 銀行口座の預金の引き出しには必ず書類の提出が必要になります。

以下、簡単にまとめてみました。

相続手続きで提出しなくてはならない書類

不動産関係

提出先 → 不動産を管轄する法務局

  • 故人の出生から他界までの全ての連続した戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本及び印鑑証明書
  • 遺産分割協議書又は遺言書
  • 固定資産評価証明書
  • 不動産を相続する人の住民票

銀行口座・郵便貯金

提出先 → 各銀行の支店・郵便局

  • 故人の出生から他界までの全ての連続した戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本及び印鑑証明書、住民票
  • 遺産分割協議書又は遺言書
  • 固定資産評価証明書
  • 故人名義の預金通帳、キャッシュカード
  • その他銀行所定の書類(銀行窓口でお問い合わせ下さい)

自動車

提出先 → 陸運支局

  • 故人の出生から他界までの全ての連続した戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本及び印鑑証明書、住民票
  • 名義人になる相続人の印鑑証明書
  • 車検証
  • 自賠責保険証
  • その他陸運支局所定の用紙

戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍謄本の取得はどうすればいいの?

相続手続で必ず必要になる
戸籍謄本」、「除籍謄本」、「改製原戸籍謄本」の取得はどうすればいいのでしょうか?

戸籍謄本

今現在本籍のある市区町村役場に請求(本籍と筆頭者がわからないと請求できません)

除籍謄本

除籍当時、本籍のあった市区町村役場に請求(本籍と筆頭者がわからないと請求できません)

改製原戸籍謄本

改製された当時、本籍のあった市区町村役場に請求(本籍と筆頭者がわからないと請求できません)

相続手続きワンポイントアドバイス

上記書類は遠方の市区町村であれば、郵送で申請することも可能です。

また、これらの書類は相続関係を明確にし相続手続をスムースに行う為に必要不可欠なわけですが、必要書類の取得に手間がかかったり、(戸籍関係の書類は、まず取得してみなければ次に何が必要なのかわかりません。)家族に知られたくないような事実が書類上に眠っている事は往々にしてあります。(例えば離婚歴や認知の記載など、現在の戸籍謄本には載っていなくても、除籍謄本などに載っている可能性はありますので。)

通常、これらの書類は親戚などの関係者でなければ取得できないのですが、行政書士は、職務上請求する事が法律上認められておりますので、 普段忙しく、ご自身で手続するのが難しい場合は専門家に依頼するのもひとつの方法と言えるでしょう。

死亡した場合の手続き

被相続人が死亡したときに、しなければならない手続きがいくつもあります。 そのとき、慌てないように知っておいた方がいいことをいくつかあげてみましょう。

死亡届の提出

届け人 - 同居の親族・その他の同居者・家主、地主、または家屋もしくは土地の管理人など。
届出先 - 死亡地か届出人の所在地の市区町村役場です。

死亡の事実を知ったきから7日以内、外国で亡くなった場合は死亡の届を知ったときから3ヶ月以内。 妊娠4ヶ月以降の胎児を死産した場合は、死産届が必要です。

※ 日本に国籍のない外国の方も日本国内で亡くなった場合は、死亡届を提出しなければなりません。

火葬許可証交付申請

市区町村役場へ申請します。
埋葬または火葬は、死後24時間以上経過した後に行います。

埋葬許可書

火葬後には火葬場で許可書に火葬済みであるとの証印をもらいます。それが自動的に埋葬許証になります。その後、墓地や霊園に遺骨を納めにいきそれを提出します。一般に火葬場から遺骨とともに渡されます。
埋葬許可証を墓地の管理者に提出すれば、埋葬が可能となります。

公共料金

公共料金に関して名義の変更あるいは解約をしなければなりません。

健康保険証

故人の勤務先の管轄の社会保険事務所に返却、資格喪失届を出します。
故人が被扶養者のときも、健康保険証の返却をします。
国民健康保険に加入している場合、市町村役場に届出しなくてはなりません。

生命保険金

生命保険の受取人に指定されている人は、故人が死亡してから3年以内に生命保険会社に保険金を請求しなければなりません。
除籍謄本や死亡診断書やその保険を契約したときの印鑑、生命保険証券、受け取る人自身の戸籍謄本と印鑑証明書などの添付が必要です。
保険会社によって、書類に多少の違いもありますので確認された方がよいでしょう。

葬祭費・埋葬料・家族埋葬料

故人が、国民健康保険加入だった場合

葬儀を行った人は、葬儀の日から、2年以内に保険証と死亡診断書(または、火葬・埋葬許可証)、葬儀費用の領収書と印鑑を持ってと国民健康保険葬祭費支給申請書と一緒に市町村役場へ提出します。
具体的な支給金額は各市町村によって違うので、直接市町村役場へ問い合わせてください。

故人が健康保険に加入していた場合

故人の収入で生計を維持していた人は、故人が死亡してから2年以内に、保険証と死亡診断書、葬儀費用の領収書、印鑑と健康保険埋葬料請求書を、健康保険組合か社会保険事務所に提出が必要です。また、住民票も必要な場合があるので、確認された方が良いでしょう。支給金額は、一律5万円です。

故人が健康保険の扶養家族の場合

書類は、故人が、国民健康保険加入だった場合とほとんど同じです。
支給金額は、一律5万円です。

相続の基礎知識

相続と贈与の違い

相続とは、ある人が死亡した場合に、その人が所有していた財産を、あとに遺された人たちが引き継ぐことです。
民法では、誰がどれだけの財産を引き継げるかといった相続についての詳細な規定が設けられています。相続法では、財産を遺す人を被相続人、財産を引き継ぐ人を相続人と呼んでいます。

よく問題にされるのが、贈与と相続の違いです。どちらも財産を移転するという意味は同じですが、贈与は、当事者同士の契約なので、両者の意思の合致が必要です。

それに対し、相続は被相続人の一方的な意思表示なので、相続はそれを拒否するとことも可能です。 まずそこに、違いがあることを知っておきましょう。以下、もう少し相続の基礎知識に関して見ていきましょう。

法定相続

民法で相続人がどれくらいの割合で相続するかの基準を法定相続といいます。

相続人が配偶者、子ども1人の場合。

相続人が配偶者、子ども1人の場合

配偶者と子どもは1/2ずつの配分になります。

相続人が配偶者と被相続人の両親の場合。

被相続人の両親の場合

配偶者が2/3、被相続人の両親が1/3。(それぞれは、その半分で1/6ずつ)。

相続人が配偶者と被相続人の兄姉の場合。

被相続人の兄姉の場合

配偶者が3/4で、被相続人の兄姉が1/4。(兄、姉それぞれは、1/8ずつ)

法定相続人の範囲と順位

被相続人(財産を遺す人)にとって配偶者(夫または妻)は、順位なく常に相続人となります。
第1順位の相続人は子どもですが、子どもがいなくて孫がいる場合は孫、というように直系のもの(直系卑属)が相続人となります。(子や孫の配偶者は、相続人にはなれません。)

第1順位の者がいない場合、第2順位の相続人は、被相続人の父、母で父や母が両方おらず、祖父や祖母が健在のときは、祖父や祖母など直系のもの(直系尊属)が相続人となります。第1順位も第2順位もいない場合、第3順位の相続人は、被相続人の兄弟姉妹がなります。兄弟姉妹もいないときは、甥・姪が相続人となります。ただ、甥・姪までが相続人で、その子どもは相続権はありません。相続人になれる者とそうでない者は、覚えておくとよいでしょう。

相続順位

代襲相続

相続で、本来は相続人となるべき人が相続人より先に死亡したり、その他の原因で相続人になれなかったりする場合があります。このような場合には、相続する権利を子や孫が受け継ぐことになります。これを代襲相続といいます。

被相続人より子どもが先に死亡した場合→孫に、孫も死亡した場合→ひ孫にと相続権が承継されていきます。子や孫などの直系卑属がいない場合は、被相続人の父や母など直系尊属が相続することになります。これも、父、母がいない場合、祖父、祖母がいれば、さかのぼって承継されます。

直系尊属も直系卑属もいない場合、被相続人の兄弟姉妹が相続しますが、さらに兄弟姉妹もなくなっている場合は、被相続人の甥、姪が代襲相続をします。代襲相続は、甥、姪までしか認められていません。これが代襲相続の特徴的なことです。
代襲相続の範囲にも制限があるのです。

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